10月はアトリエの3台の電動糸鋸(通称でんのこ)がフル稼働していました。3歳から18歳までの子どもたち81人全員が使いましたからね。
火〜土ようクラスとゆっくりクラスでは自分で考えたオリジナル組み木、そしてようじクラスでは自由な形のパズルづくりがテーマでした。
今回使用した板は10センチ四方、厚さ2センチのシナです。カツラ同様、柔らかくて初めての子どもにも切りやすい木だと思います。
とは言え、ようじクラスはでんのこは初めて!という子どもたちばかり。一人づつ側について基本を教え、初めのうちは手を添えてあげました。力は弱いもののみんな気持ちだけは前向きで、2カットめ3カットめは自分から「もいっこきりたい!」と言ってきました。できたパズルにはそんな初めてのドキドキ感も表れている気がします。(写真の中で小さな手や自由曲線の作品がようじクラスのものです)
さて、小学生以上の子どもたちはオリジナル組み木のデザインで苦しみました。
いちおう「動物の親子」がテーマですが、動物だけでなく魚も鳥もオバケも人間もなんでもオーケーにしましたが、2匹以上いなければ「組み木」ではありませんから。しかも「共有線」のことがみんなさっぱりわかっていない‥‥
小黒三郎さんのスペシャルデイでちょっと描いていた子も、翌週びじゅつの時に何故か「描き直したい」という人も多くて、きっと刺激を受けたのでしょう。
悩むタイプの人は2時間ずっと描いては消し‥デザインが組み木づくりの一番の難関だと実感できたのではないでしょうか。
そしてようやくでんのこで切るとなったらもうイケイケドンドンの人たちです。でんのこ大好き、小黒さん組み木大好きな人たちが多いですから!
できた作品でも遊んでみる子どもたち。組んだり外したり、違う風に乗せてみて「みてー!こっちにも乗った!」とか「子どもがお母さんをかついだぁー」などと喜ぶ光景を見ていて幸せでした。
「あぁ小黒さんの想いが伝わった」ことをじんわりと感じた10月でした。