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あとがき


 私は普段子どもたちから「イチゴせんせい」と呼ばれています。
1996年の春、『にいはるびじゅつ』を始めた時に子どもたちがつけた呼び名です。
それより7年程前、世田谷の『くじらっぱ』では「リンゴせんせい」でした。どうも私はフルーツ系のイメージのようです。

まさか自分が造形教室を終の生業とするようになるとは思いませんでしたが、それまでにもいろんな子ども関係の仕事や活動に携わってきました。そのすべての経験が今の「にいはるびじゅつ」の礎となっている気がします。

 熊本から出て来て武蔵野美術大学を卒業した後2年間、童具(どうぐ)デザイナー和久洋三氏の元で修行させていただきました。そして母になってからも造形教室『くじらっぱ』を引き継いだり、シュタイナー幼稚園やまちづくりの事務所の仕事もかじらせていただきました。
また仕事とは別に地域の仲間と子どもたちの自由な遊び場(プレーパーク)を創り、川や森での市民活動にも没頭しながら3人の子育てをしていました。とんでもない母親でしたね。

 でも私の原動力は、子どもたちへの想いだったのだと思います。

コムズカシイ言い方をすれば、わが子も含め世の中の子どもたちが、この生きにくい日本の社会でどうしたら自由に自分らしく、大切な子ども時代を過ごせるのか‥私は一人の大人として 何が出来るか‥という想い。
子どもたちのモノづくりの心は何にも代えられないほどステキです、すごいです。そして大事です。今、私にできるのはここ『にいはるびじゅつ』で、みんなが自分らしく表現できて、つくるってたのしいなあと感じられる時間と場を提供すること。
たったそれだけのことを、これからもずっと続けていこうと思います。

 これまで未熟な私を育て支えて下さった心の師と子どもたちと沢山の方々、
両親や家族への感謝の気持ちと共に、私が『ウメボシせんせい』になっても!

2012年の終わりに  沢田清美

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